微弱無線通信はその名のとお
り、大変弱い電波で一般の通信にほとんど影響を与えないので、免許を受けることなく自由に利用できる無線です。他人に迷惑を与えない程度ですから簡単に利
用できそうですが、厳密に規定された基準を満足しながら実用的な性能を得ようとすると独自の技術が必要になってきます。ぎりぎりの性能を追求しようとする
と、利用する電池の変動に対しても、温度に対しても安定性が必要ですし、誰もが利用することから誤った通信を行わないよう、通信の相手方を明確にするID
の設定やセキュリティにも注意する必要が発生する場合もあります。
実用的な電波の到達距離は10m以下ですが、室内で使う電
気製品や、自動車のリモコンは大変ポピュラーになっていて、多くの人が利用しています。その他ガレージのリモコン、レストランの呼び出しボタン、玩具のリ
モコンなど幅広い用途で使わ
れている。
電波の到達する距離は見通せる程度の距離に近いものがあり、赤外線によるデータ伝送に近い伝送距離ですが、赤外線は見通せる部分しか通信できませんが、
電
波だと壁の向こうのような所にも到達できる便利さがあります。
電波法4条の但し書きに「免許
の
不要な無線局」が定められており、無線設備から3メートル離れた距離の電界強度が、500μV/m以下の電界強度と規定されています。電波の減衰が比較的少なく、その中で利用できる出
力を最大にとれる322MHz以下の周波数を使用した微弱電波機器が一
般的に使われています。
電
波の強度が微弱といわれるだけに伝達距離が短いだけでなく、他の雑音に対して余裕が少なく、信頼性の必要な通信には注意が必要です。
技術的な規定の解説は総務省のホームページにあ
りますがに詳しい解説がサーキットデザイ
ン社のホームページに見られます。