今後の技術動向

技術動向

電力線通 信


  電力線通信は電灯線通信とも呼ばれ、既存の家庭内の電力配線をデーター通 信に利用しようとするものです。

 現在設置されているコンセント に差し込むだけで装置の電源も情報線にも接続できるだけに工事の手間も少なく美観上も有利な配線が手軽に可能で、今後の家庭内での家庭電気器具やセキュリ ティ装置の接続が大幅に簡単になると期待されています。

 現在は10k450kHzの周波数帯を利用し たもので、数100kbps程度までの通信しかできず、現状の情報通信には物足りませんでしたが、今後は2M30MHzを利用して最大200Mbpsの伝送が可能な技 術が発表されています。

 海外では実用に供されている例 もありますが、高速の通信を行なう帯域は同じ帯域を利用する航空・船舶の通信、アマチュア無線などに対する妨害が懸念されています。

 e-Japan計画の中でも今後 の利用に向けた積極的な推進がうたわれていて、今後の実用化が期待されています。 PLC-J(高速電力線通信推進協議会が中心となり、本格的な導入に対するさまざまな検討が行なわれています。http://www.plc-j.org/index.htm

 今 までにも四国電力のオープンプラネットシステムでは家庭内の基本的なネットワークとして利用されていました。ま た、家庭内の省 エネ化を目指して様々なネットワーク化を推進しているエコネットコンソーシア ムでも家庭内の情報通信の基本の一つとして電力線通信をあげています。

  従来の周波数帯では現在のインターネット時代の通信速度に対応できないばかりか、家庭内でもインピーダンスの低い機器が接続されたり、電気器具の発生する 高周波雑音の影響を受けて安定した通信が行えない場合もあり、幅広く利用されるまでにはいたりませんでしたが、高い周波数帯の利用や、通信電力の拡大で高 速で安定した通信が可能となると期待されています。
 ただ、この周波数帯は、従来から様々な通信に利用されており、妨害電波を発生させる心配もされていま す。室内の電力線には様々な機器が接続されており、 それらとの相互に干渉する恐れがないかなど今後、多くの課題もありそうです。利用先進国の動向や、無線LANなど競合する機器との棲み分けなど商業的にも 注目していきたいものです。

 国内のメーカーも海外への展開も含めて、今後の進出を検討しているようです。

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